今回の特別リポートはカリフォルニア州の野球強豪校マーセッドカレッジ(MERCED COLLEGE)に野球留学中の鎌倉学園出身の大久保裕貴君、彦根東出身の河野亮平君に登場してもらいました。
マーセッドカレッジ野球部はカリフォルニア州屈指の強豪チームで大久保君と河野君は10年ぶりに日本人選手として一軍入りを果たしました。
海外で野球を継続したい高校球児にとっては貴重な情報となるはずです。
大久保君-左 河野君-右
大久保裕貴くん(鎌倉学園出身)
1.Collegeの勉強、英語の勉強はどうか?
今のところ学校の授業は今までやってきたことがただ英語になっただけなので、ある程度はついていけています。しかし、目門4年生大学への編入には一定以上の成績・単位が必要になっているので、野球をやっている僕にとっては4期で単位を取り、なおかついい成績を収めるのは容易ではないということを今学期を終えて思いました。
2.野球の練習で何がきついか?
日本の高校野球の長くキツイ練習をやってきたので、基本的にはキツイと感じる練習はありません。ですが、練習内容がアメリカに来る前に想像していたこととだいぶ違い基礎的なことばかりで、バッティングの時間が極端に少ないです。その点がある意味ディスアドバンテージです。また、練習時間が2時~5時なので物足りない感が否めないです。
3.日本で野球をしてきたアドバンテージは何か?
僕が思うのは野球に対する意識が大きいことと細かいプレーができることだと思います。日本の高校野球では幾度も組織プレーの練習を反復します。例えば、そのために外野と内野の中継プレーではカットがどこか感覚的にわかっています。しかし、アメリカではそういう連携プレーの練習が少ないです。そのために、中継に投げる時には一回確認してから投げなければなりません。僕自身、来たてのころは日本の感覚でやっていてスローイングしたらそこに中継がいなく連携が上手くいかなかったことがありました。また、こっちでは日本のようにガミガミ言ってくるコーチ・監督や先輩がいません。そのために野球に対する姿勢はアメリカ人とはだいぶ異なっていると感じます。言ってみれば縛られないという点ではこっちはすばらしい環境ですが、その反面少しやっかいな環境です。どちらが正解かはわかりませんが、僕はこの野球に対する意識という点では日本でやってきたことがアドバンテージになっていると思います。
4.留学のメリット、デメリットは何か?
留学のメリットは野球をやるチャンスが多いということです。例えば、実力的に日本ではここから先は難しいだろうという人でも、こっちでは十分プレーできるはずです。日本の大学の場合、本来なら上級生がいるので一年生から試合に出られないことが多いはずです。しかし、こっちのカレッジでは、2年制のためにほとんど同じ年齢の人しかいません。つまり、一年目から試合にでることが容易です。さらに、一番のメリットはプロのスカウトに見てもらう機会が多いということです。こちらの方が言うまでもなく日本より球団が多いです。その上、ドラフトで指名される人数日本と比べものになりません。現時点でも、僕たちの試合に何度もスカウトが来ています。もし、留学してなかったら、スカウトに見てもらうチャンスはなかなかなかったかもしれません。
5.留学をして普段から意識していることは?
地元を離れて、アメリカにいるために日本の友達たちと遊ぶ事が難しくなりました。そのかけがえのない時間を失ってまでアメリカに来たのだから、「必ずプロになって活躍する」という気持ちを忘れないようにしています。もちろん夢の実現のためにアメリカに来ました。その反面、「余裕」をもつことも意識しています。物事は、焦ってはなかなかうまく為せません。じっくり、たまに駆け足でアメリカンドリームをつかむために成長していくつもりです。
6.アメリカの生活について
日本にいた頃に比べて自由に使える時間が増えました。そこで僕は、もともと好きだった読書に時間をあてることにしました。話題だった竜馬関連の小説や、自己啓発の本や野球関係の本を読んできました。読書の際には、本に書かれていることを取捨選択しながら自分への参考にしています。ある意味自己満足ですが、本を読むことによって人として少し成長できた感じがします。この読書が野球・英語の生活に加わることで充実したアメリカ生活が送れています。
河野 亮平君(彦根東出身)
1.Collegeの勉強、英語の勉強はどうか?
Collegeでの授業などでは英語が出来なくて辛いと感じることはなかったです。宿題も多いと言われていますが、そこまで苦にならず野球と勉強ともに両立できたと思います。
英語は自分の言いたいことは言えるようになってきましたが、会話がまだまだという感じです。アメリカ人の友達はみな分かりやすく話しかけてくれるのですが、アメリカ人同士の会話は分からないことだらけです。いつかそこにもスッっと入っていけるようになりたいです。
2.野球の練習で何がきついか?
野球の練習でキツイと感じることはありません。練習も日本に比べてかなり短いですし、数もやるわけではありません。でもその分、考えながら練習する癖がつきました。余裕がある分、考えることができて、日本にいた時よりも短い練習で、より多くのものを吸収出来ているように感じます。ただ、僕は内野手なのですが、最初はゲーム内でのコミュニケーションがうまくとれませんでした。もちろんコミュニケーションがとれなければ、内野手はプレーできません。でもそこは自己責任ですし必死にやりました。野球の中で大変だったのはこの部分だと思います。
3.日本で野球をしてきたアドバンテージは何か?
僕の場合は守備と走塁です。やっぱり日本で何度も繰り返しやってきたことは、アメリカでも評価してもらえます。あとは日本にくらべて練習時間が短いので、全体練習以外の自主練習などに対する意欲、集中力などは高まります。
4.留学のメリット、デメリットは何か?
留学のメリットは未知の世界に出会えることだと思います。アメリカに入ればそこは未知の世界で、異国の人々や英語であふれています。こんなに素晴らしい世界に10代で出会えたことはすごく価値のあることだと感じています。全てが自分を大きく成長させてくれます。
デメリットは特にないとは思いますが、しいて言うなら食事。日本食が食べられないのはやっぱり辛いです。
5.留学をして普段から意識していることは?
いつも思うのは日本にいる仲間のことです。みんな日本で頑張っているので自分も負けたくありませんし、日本に帰った時に胸を張って会えるようにといつも意識しています。
もう一つは真面目であり続けて、それを人前では見せないこと。人の成長は、誰も見ていない、誰も知らないとこでどれだけやれるかだと思います。誰かが見ている中で頑張るのは簡単ですが、誰も知らない、評価もされないところで努力を積むというのは簡単ではありません。でもそれが一番価値あることだと思うので、それも常に意識しています。あとは思いっきり楽しむこと。
6.アメリカの生活について
純粋に楽しいです。食事などは大変ですが、それ以外は問題もなく楽しめています。これからもっと忙しくなりますが、楽しみながらやっていきたいと思います。
カレッジサマーリーグのATWATER AVIATORSがPWBL(パシフィックウェストベースボールリーグ)にて見事逆転優勝を果たしました!シーズン序盤戦は調整不足も手伝って苦しんでいたアビエーたーズですが、後半に10連勝などを含めた猛烈な巻き返しで、見事プレイオフ4位の座を勝ち取り、準決勝を勝ち残り、決勝にて今期19勝5敗のリーグ1位チームに3-2と競り勝ち、見事2連覇を成し遂げました。おめでとうAVIAORSと若き侍たち!
アットウォーターアビエーターズ
佐藤 翔亮君
8月1日に自分を含め5人の日本人選手が参加した約2ヶ月間あったサマーリーグが無事に終わりました。振り返ってみると、この2ヶ月間はとても短く感じました。しかしとても充実した2ヶ月間でした。一番印象に残っていることはプレーオフ最後の試合が不戦勝で優勝を飾ったことです。カルチャーショックというか、アメリカならではの出来事でした。これは絶対に忘れることはできません。
自分はこのサマーリーグの期間に何か一つでも自分にとってプラスになることをしようと決めて臨んでいました。選手としてプレーをし、活躍することもそうですが、一番は一人の人間として認めてもらえるように顔晴ろうと思い、用具の整理はもちろんですが、みんなが気づかないような些細なことからやるように心がけました。自分にとってプラスになると思っていたので実際にやってみてそこまで大変なことではなく、むしろすごく楽しんでやっていた気がします。実際はほんとに楽しかったですね。そうやっているうちにコーチからいろんな仕事を教えていただき最終的にはかなり頼られていた気がします。コーチだけでなく選手とのコミュニケーションもすごく大切にしました。こちらの選手はくだらない些細なことでボケたり笑ったりしていました。基本的に選手同士の会話はひたすらボケていました。こちらのほうにはツッコミがないですね。だから自分もみんなの中に混ざって一緒にくだらない事や面白いことをやっていました。ただしっかりとやるべき事、やらなきゃいけないときは真剣に取り組んでオンとオフははっきりさせてやっていました。そうしたら最終的にはいろんな選手と仲良くなることができ、常にグランドに出るたびに名前を呼んでいただき、試合に出てヒットを打ったときはみんなに祝福していただきました。やっぱり試合に出て結果もちゃんとついてきてくれたので自分のやってきたことは間違ってはいないと思うことができました。でもこういう結果になったのも支えてくださった関係者の方や選手、ファンの方々のおかげです。改めて自分ひとりではなんにもできないと思いました。周りのたくさんの方の支えがあり自分がいるのです。それはやっぱり忘れてはいけないなと、感じました。本当にすばらしい経験をすることができました。
このサマーリーグを応援し支えてくださった関係者の方々、カレッジの皆様、クラスメイト、ホームステイの方々、本当にありがとうございました。皆様の支えがあり無事に誰一人途中でやめる事や大きな怪我をすることなく終えることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
南カリフォルニア サンディエゴマ-ベリックス
河野 亮平君
僕にとってサマーリーグは本当に素晴らしい経験となりました。アメリカ人とアメリカで野球をするとは1年前は想像が出来ませんでしが、2ヶ月間ここで野球が出来た事に感謝したいです。この2ヶ月で自分は野球だけでなく人としても成長できたと思います。言葉が通じない地での日常生活は毎日が自分を成長させてくれるチャンスでした。授業はもちろん、買い物やバスの乗り継ぎ、チームメイトとの会話まで全てが練習だと思って生活しました。おかげで会話の能力は少しずつ良くなってきたように思います。
これからもアメリカでの生活は続きますが、ここに居られるのはたくさんの人に支えられているからであり、決して自分の力ではありません。そのことを忘れずにこれからも頑張っていきます。
ATWATER AVIATORS所属でサマーリーグに参加している佐藤新平君がPacific West Baseball Leagueのオールスターに選ばれました!