
12月9日(水)から11日(金)にかけて、フロリダ州クリアウォーター市内の某ホテルでは、ユナイテッドサッカーリーグによる年に一度のUSLウィンター・サミットが開催された。会場には、全米各地からリーグに加盟するUSL PROとPDLクラブのオーナーやジェネラル・マネージャー等が出席し、リーグの今後の展望や今シーズンの総括を議題にあげ、リーグと全加盟クラブが共通の理解のもと同じ方向に向かっていることを確認した。


ユナイテッド・サッカーリーグの関係者のみ出席が許されるこの場に、我々が招待された。何を隠そう、サンディエゴに史上初となるPDLクラブを創設した日本企業とは、他でもなく我々SDSAである。PDLによる弊社クラブの公式発表は16年1月中旬となる予定なので、チーム名の公表は現時点では許されていないが、チームのオーナーにはSDSA代表取締役である山内が、チームのヘッドコーチには、トルコ1部リーグの名門ガラタサライSKの元選手であるチェムトント氏が、それぞれ就任する。2015年時点で全米各地より63チームが加盟するPDLも、来年2016年からは新たに10チームの加盟が決定している。リーグのロゴも新たなものに生まれ変わり、今年で20周年目を迎えるリーグも未だ夢の途中。2020年までに世界一のリーグを真剣に目指す運営母体USLのポテンシャルは、今年67歳となったCEOのアレック氏や、USL代表取締役会長のジェイク氏等の顔つき・オーラから高いものが感じられる。


10日の夕方からは、リーグ関係者が一堂に会するレセプションパーティが開催された。PDLには、全クラブが一丸となってリーグ全体を盛り上げていこうという団結力のようなものがある。新チームに対する歓迎は温かく、多くの方からリーグ一年目に向けたアドバイスを頂いた。ウィンターサミット前に、わざわざラスベガスから歓迎の挨拶電話をくれたクラブもある。他力本願となる気はないが、このような方々の存在は非常に頼もしい。


今回お会いした方々には、スコットランドの名門クラブで、あの中村俊輔選手も過去に在籍したセルティックの傘下に入るセント・ルイス・ライオン代表のトニー・ガルビン氏や、MLSのサンノゼ・アース・クエークスでオペレーション・ディレクター―を務めるダスティン・クレーバー氏、さらに、550人規模のアカデミーチームを管理し、ブンデスリーガに所属するクラブとの親交も深いサウス・カロライナ・ユナイテッドFC代表ロン・トライオン氏などがいる。国内のみならず、世界の名門クラブをも魅了し、育成の場としてターゲットとされるリーグ、それが米国4部PDLなのだ。


そんな名誉あるリーグに参入することとなった我々サンディエゴ・クラブ。チームの方針として、有望日本人選手の米国輩出も掲げているため、チームに許される10名の外国人枠は、できる限り日本人選手で固める予定である。そのため、まずは日本人選手のリクルートを目的とし、今月19日、20日には、福岡県宗像市のグローバルアリーナでセレクションを開催する。来年2月初旬には、カリフォルニア大学サンディエゴ校にて、現地選手のリクルートとなるオープントライアウトも開催予定だ。これらのトライアウトで選出されたメンバーは、5月から開幕するシーズンに向けて、4月初旬からトレーニングを開始する予定。サンディエゴをより価値あるサッカーマーケットとするために、我々に課せられた責任が重いことは認識している。PDLのリブランドと共に、サンディエゴのサッカー界が新たに生まれ変わる。

