サンディエゴゼストFCの一員として2017年のUSL PDLシーズンに挑んだ小俣新弥選手(韮崎高校出身)。初のアメリカ挑戦を終えた彼がシーズンを通して感じたこととは。

ー渡米の目的を教えて下さい
アメリカでプロのサッカー選手になることに今回アメリカに渡航致しました。
ーアメリカサッカーを選択した理由を教えて下さい
過去にアメリカに旅行をした際に、メジャーリーグサッカー(1部MLS)の試合を観戦する機会がありました。その際、会場の雰囲気に魅了され、この環境でサッカーをしたいと強く思えたため、アメリカサッカーを選択するに至りました。
ーどういった経緯でサンディエゴゼストFCに加入しましたか
2016年の12月にサンディエゴゼストFCが福岡県にて開催したトライアウトに参加し、そこで合格することができたため、ゼストFCに加入できました。
ーアメリカでのプレーを通して感じた日米サッカーの違いを教えて下さい
世界各国から選手が集結するアメリカでは、日本人とよく似たプレースタイルの選手もいれば、日本人とは全く異なるプレースタイルの選手もいます。選手の能力においても、我々日本人が兼ね備えていないスキルを持った選手がひしめき合っていましたので、こういった世界基準の選手と対峙できる機会はアメリカでしか味わえないと思います。サッカースタイルの違いと言うよりは、サッカー環境の違いに体感することができました。
ー1日のスケジュールを教えて下さい
時間 | 内容 |
7時 | 起床 |
9時 | 語学学校での授業開始 |
13時25分 | 語学学校での授業終了 |
14時30分 | ホスト宅に帰宅、宿題や勉強 |
18時30分 | ゼストFCの練習開始 |
20時 | ゼストFCの練習終了 |
20時30分 | ホスト宅に帰宅、夕食、勉強、寝支度 |
23時30分 | 就寝 |
ー印象に残っている対戦相手と彼らの実力を教えて下さい
USオープンカップで対戦したL.A. Wolves FC(5部UPSL)が最も印象に残っています。WolvesFCは選手層が厚く、また、個々の能力もとても高かったです。Wolvesの30番をつけていた選手は、元ロサンゼルス・ギャラクシーでベッカムとプレーしていたウルグアイ出身の選手であり、彼は特に能力が高く、中でも印象に残っています。
-アメリカで通用した自身のプレーと、通用しなかったプレーを教えて下さい
通用した、しないに関わらず、ドリブルとシュートを挑戦できなかったことへの後悔が強くあります。この2点に関しては、通用していなかったとは思いませんが、積極的にトライすることができなかった為、とても反省しています。
シーズン開幕戦では精度の高いフリーキックで決勝ゴールをアシストした小俣選手
ー日本人選手がPDLで輝くために必要だと思う要素は何ですか
アメリカサッカーがどういったものなのかを事前に調査し、YouTubeなどを通して試合を観ておくことは、とても重要であると感じます。PDLに所属するチームの試合動画はYouTubeで視聴することができるため、対戦するであろう同じディビジョンのチームの特徴を事前に把握しておくことは大切だと感じました。
ー3ヶ月の留学を経て最も過酷に感じた点はなんですか
やはり語学の面では苦労しました。自分が伝えたいことを上手く表現できず、その結果、コーチやチームメートには端的に伝わってしまい、衝突を起こすこともありました。いくらスポーツと言えど、やはり言葉の壁は大きく、プレーだけでの表現では足りないと認識させられました。語学力を高めることも、日本人がアメリカで輝くための一つの大きな要素だと思います。

ー渡米前と渡米後の語学力の向上度合いをどう感じますか
私の場合、ホームステイ滞在をしながら日中は学校にて語学力の強化に励んだため、英語は日々着実に伸びていっていたと実感することができました。
ー今後PDL(ゼストFC)への挑戦を目指す選手にアドバイスやメッセージをお願いします
異国の地でプレーができるということを感謝すると共に、どんな状況であれ、何事にも屈しない精神力が大切だと思います。また監督やコーチ、チームメイト、そしてゼストFCのスタッフと積極的にコミュニケーションを取り、3ヶ月という短期間でどれだけ自分を売り出すことができるか、日頃の生活から、練習や試合でアピールしていくことが大切であると感じました。